クラフターの方は、手のひらに伝わる素材の感触や、人の手が宿したものに心が動く人だと思います。夏の涼も、機械まかせより、五感で味わえるものを選びたくなるはずです。
白竹堂 婦人京扇子
手のなかで、やわらかい風が起きる。
享保三年創業の京都の老舗が、いまも手仕事で仕立てる婦人京扇子です。あおぐたびに生まれるやわらかな風と、扇面の柄を眺める時間に、クラフターの方はきっと心をくすぐられるはず。職人が紙を折り、骨を組んだ手の跡が、開くたびに伝わってきます。電気に頼らない涼を、手のなかで起こす。そのささやかな所作そのものが、夏の楽しみになっていきます。
篠原風鈴本舗 江戸風鈴
ひとつずつ、音色がちがう。
型を使わず宙吹きでつくられる江戸風鈴は、一つひとつ形も音色も少しずつ違います。扇子が手で起こす涼なら、こちらはクラフターの方の耳に届く涼。窓辺に吊るしておけば、風が通るたびに澄んだ音が鳴って、暑さをふっとやわらげてくれます。同じものが二つとない手づくりの個体差まで愛おしい。耳から涼む夏の風情が、毎日の暮らしにそっと寄り添ってくれますように。
